Research Topics: Processing Japanese Functional Expressions

日本語機能表現の処理

日本語には,複数の語が定型的・複合的に使われ,ひとかたまりの表現として機 能的な関係を表す表現が多数存在する.このような表現は機能表現と呼ばれ, 日本語文の構造を理解するために非常に重要である.機械翻訳をはじめとする多様 な応用において機能表現を適切に取り扱うには,多数の機能表現を網羅的かつ明 示的に検出するような統一的な解析系が必要である.しかも,機能表現と同一の 形態素列が内容的な用法で用いられている例も多く存在するため,機能表現を正 しく検出するには,単に機能表現と同一の形態素列を検出するだけでなく,その 形態素列の用法を判定しなければならない. 以上のことをふまえて,計算機による日本語機能表現の処理を実現するための 研究を行う.

研究計画の概要

用例データベースの作成

機能表現の網羅的数え上げによる階層的辞書の作成

日本語機能表現の表記の候補を網羅的に数え上げることにより,約17,000表記を 同定するとともに,それらが派生する際の規則性を整理し, 9階層の階層的辞書を構築した.

「つつじ:日本語機能表現辞書」を用いた大規模日本語機能表現の集約的解析・翻訳

「つつじ: 日本語機能表現一覧」における9階層の表記派生体系を利用して, 機能表現表記の機能的用法・内容的用法の識別を集約的に行う. また,「つつじ: 日本語機能表現一覧」における199個の意味的等価クラスを利用して, 日本語機能表現を集約的に英訳する規則を作成する.

統計的手法による機能表現の解析

その他の研究

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Written by Takehito Utsuro