8. 言葉の壁を超えるための翻訳知識の自動獲得

世の中には,母国語以外で書かれた膨大な知識が存在していて,これらの知識を母国語に直したいときがあります.また,自分の考えたことなどを母国語以外で発信したいときがあります.このようなときに必要となるのが翻訳です.翻訳の方法としては,人手でやる方法と翻訳ソフトを使ってやる方法があります.いずれの場合においても必要となるのが,「何が何に訳される」という翻訳知識です.翻訳知識には,いろいろなレベルのものがありますが,ここでは,

「懸垂碍子<->suspension insulator」

のような専門用語の翻訳知識を自動的に集めることを考えます.

kensuigaishi

なぜ私たちは専門用語の翻訳に着目したか?
それは,さまざまな分野において専門用語が存在し,かつ,用語は日々生み出されていくものなので,あらゆる分野でマンパワーに頼って用語の翻訳知識を作り続けていくのは大変だからです.

私たちの研究についてまとめましょう.目的は,人間翻訳者用、学習者用、機械翻訳用等の辞書を構築していくことです.

私たちの行った研究について説明します.

ウェブを利用した専門用語対訳集の自動生成

ウェブと既存の対訳辞書を利用して,訳語のわからない専門用語の訳語を推定しようという研究です. 上記のリンクをクリックすると,スライドによるわかりやすい説明を見ることができます.

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日英報道記事からの翻訳知識獲得

日本国内の新聞社などのウェブサイトでは,日本語だけでなく英語で書かれたニュース記事も掲載されています.これを利用して,翻訳知識を獲得しようという研究です. 上記のリンクをクリックすると,スライドによるわかりやすい説明を見ることができます.

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私たちと共同研究をしている組織・人物を紹介します

Japio 財団法人 日本特許情報機構

特許に関する情報処理に関する業務を行っている財団法人です.日本語の特許文を英語に翻訳する業務のために,専門用語の対訳集の自動,もしくは半自動で作成する手法を開発し,提供しています.

同一内容の日本語・英語特許文から専門用語翻訳辞書を自動学習する

みんなの翻訳

東京大学の影浦先生を中心とする,世界中の文書をみんなで協力して翻訳するプロジェクト「みんなの翻訳」に協力しています.